構造ガスケットは、ガスケットの先端リップで水密性能を確保します。確かな形状設計と製作精度が要求されます。 下表に過去の水密試験の実験結果を示します。
採用建物 | ガラス寸法(w,h) | 水密試験圧力 | ガスケット |
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文芸春秋ビル | 1765×2100(複層) | max180 | H-24-24 |
鹿島建設本社ビル | 1596×1835 | max200 | H-6-10 |
京王プラザホテル | 1350×1800 | 脈動max350 | Y-16-10NS |
安田火災海上ビル | 2000×1800 | 脈動max250 | YN-16-15NS |
大阪駅前第三棟 | 2100×1800 | 脈動max250 | Y-19-15NSL |
浜松アクトシティ | 2127×1689 | 脈動max300 | YN-16-15NS |
OAP 帝国ホテル | 2000×1720 | 脈動max250 | YN-16-15NS |
六本木六丁目事務所棟A | 1485×2490 | 脈動max275 | YN-16-15NSA |
ガスケット末尾の数字がガラス厚さを表します。 これらの試験では、全て漏水なしの良好な結果が得られています。
建物の気密性は、等圧工法では水密性能を左右しますし、空調負荷にも影響し建物のエネルギー消費にも影響を与える重要な性能です。 ここでは、高層ビルの外壁に使われる等圧工法の目地ガスケット(ウインドバリア)の気密性能について説明します。 目地ガスケットの材質は、CR(昭和40年代から50年代中頃)次にEPDM(昭和60年頃まで)。現在は、シリコーンゴム発泡(シリコーンスポンジ)に変遷しています。 シリコーンゴムは、耐久性が良く、スポンジにすることでそのコーナー部分の納まりがよくなり漏気を低減することができます。
EPDMのソリッドゴムの目地ガスケットとシリコーンスポンジの目地ガスケットの気密性能を社内実験により比較しました。下表に示します。
PCa用目地ガスケットの漏気量比較
EPDM:足付きタイプ ソリッドゴム
シリコーン:貼り付けタイプ スポンジゴム
標準目地幅:25mm
最大目地幅:30mm
試験体:ストレート1.6m 十字クロス部1ヶ所
この結果から気密性能は十分あるといえます。