HF帯RFIDタグ用磁性シートは、通信に利用する13.56MHzにおいて、複素比透磁率実数部μ’を大きく、損失となる複素比透磁率虚数部μ’’を小さく設計した材料です。13.56MHzにおいては損失が小さくて電波吸収体とは異なりますが、高周波数帯域(例えば数百MHz以上)では電波吸収体としても利用可能です。 ロングレンジR/Wを用いて、自由空間で約35cmの通信距離が得られているカードサイズ(76×45mm)のタグを、金属に直接貼付すると通信不可となりますが、金属とタグの間に磁性シートを挿入すると、約12cm以上まで通信可能となります。
(透磁率特性のチャート)
【特徴】
・複素比透磁率μ’=40
・使用周波数例:〜13.56MHz
・ハロゲンを含んでいません
ER系磁性シートは、EPDM(エチレン・プロピレン・ジエン共重合体)と扁平状の軟質磁性体粒子に構成された磁性シートです。13.56MHzより低い周波数帯域にて、損失となる複素比透磁率虚数部μ’’を小さく設計し、磁界成分を減衰させないよう考慮しています。
製品品番 | X-ER-88 |
対応周波数(MHz) | 〜13.56 |
ポリマー | EPDM |
フィラー | 扁平状軟磁性金属粉 |
厚み(mm) | 0.2 |
標準シートサイズ(mm) | 300×300 |
比重 | 3.7 |
体積抵抗率(Ω・cm) | 106 |
環境対応 | RoHS指令対応,ハロゲンフリー |
難燃性 | 無し |
使用温度範囲(℃) | -40〜120 |
・複素比透磁率特性例